2011年11月8日火曜日

GalaxyS2(SC-02C)用のビックリマークを消す

ずいぶんと更新の間が開いてしまったけど、その間にGalaxyS2(SC-02C)にもいろんなカスタムROMやカーネルが出回りはじめ、なかなか楽しい状況になってきている。
 
私自身もroot化だけでは飽きたらず、いろんなカスタムカーネルを試してみたりしているのだが、焼いたり煮込んだりを繰り返していると、どうしても避けられないのが起動画面のビックリマーク。

Samsung製のオフィシャルROMではなく、改造が施された端末であることを示すための警告表示で、それ自体は全くの無害なのだが・・・なにぶん見た目が「いかにも!」なカンジで、個人的にはあんまり嬉しくない。
 
おそらく改造品を補償修理させないための識別措置だとは思うのだが、だったらダウンロードモード時のCustom表示&焼き込み回数カウントでも十分なのではないかと小一時間・・・

ともあれ。
なんとも気にくわないこのビックリマーク。
ならば強引にでも消してしまおう、という訳で、ROM焼き記録を強制的にクリアさせる為のハードウェア(?)、jigを作成してみた。

※注意:某巨大掲示板に上がっていた話によると、たとえjigで記録をリセットしても、Docomoに持ち込めば過去のROM焼き履歴はバレるらしい。
よって、改造品を補償修理してもらおうなどという不埒な目的にjigを使用しても無駄であるし、そんな逃げ道にすがりつこうとする輩は、そもそもROM焼きに手を出すべきではない。
全ては"At your own risk"であることを、先に警告しておきます。


jig作成に必要なもの、そのいち。
microUSBのコネクタ。
SC-02Cの充電などに使うのと同じ規格のもので、micro-Bというヤツだろうか。
とにかく端末にブスっと差し込めるものが必要となる。
右の写真は私が用意したもので、miniUSBをmicroUSB化するための変換アダプタ。
日本橋のパーツショップで、1個\150で購入。







そのに。
300KΩの抵抗器。
microUSBの4番ピンと5番ピンをこの抵抗器でつないでやると、jigになる。
上と同じく日本橋のパーツショップで、バラ売り1個\10で購入。

電子パーツを見慣れない人には、虹色のシマシマ模様だけでも敷居が高く感じられるかも知れないが、カラーコードは一覧表に照らせば、誰にも簡単に読める。
ちなみに写真のものは、橙(3)、黒(0)、黄(×10,000)、金 (誤差5%)で、300,000=300K、誤差プラスマイナス5%である事を示す。


材料はこの2つだけ。原価、実に\160である。
あとは工具箱から取り出した道具の紹介。


右は近所のホームセンターで10年ぐらい前に購入した、ホビー用のはんだごて。
電熱式で、たぶん\700~\800くらいの安物。
今回の作業はこんなんで十分。

しっ、仕事ではもうちょっといいやつを使ってるんだからねっ!


左が電子工作用の糸ハンダ。
チョン、チョンとつけるだけだから、細めの方が扱いやすい。

右はハンダ吸い取り線。ソルダーウィッグとも呼ばれる。


極細の銅線を編みこんだテープで、余分なハンダの上に押し当てると、ジュワっと吸い取ってくれる。
別に無くても作業はできるが、あった方が便利だし、安心できる。






さて、作業開始。
まずは変換アダプタの外側ケースをナイフで割って、中からmicroUSBコネクタをほじくり出す。


jigに使うのはこっち側だけ。
反対側のminiUSBは不必要なので、チョン切ってゴミ箱に投げ込んだ。
割ったケースは再利用するのでとっておく。








コネクタの各ピンにハンダ付けされている線を全て取り除く。

作業自体は全然むずかしくないが、なにしろ小さな部品&細い線なので神経を使う。
ピン上に残った余分なハンダが流れて、隣のピンと短絡せぬよう十分注意。
挿した瞬間、ショートしてボン!なんて事故は避けたいからね。

今回は慎重を期し、余分なハンダは吸い取り線でていねいに除去しておいた。




線が全部取れたら、4番ピンと5番ピンに抵抗器をハンダ付けする。

microUSBのピンアサインは、WikipediaのUniversal Serial Busの項目を参考にするといい。

なお、抵抗の特に向きは決まってないので適当に。足の長さも作業しやすい程度にカットしてOK。
ピンを間違えたり、隣と短絡させたりしないようにさえすれば大丈夫だ。




ここまでの作業が終わったら、後は割ったケースの中にコネクタを戻し、接着剤なりビニールテープなりで蓋を閉じてやれば完成である。
ほんと、電子工作と呼ぶのもおこがましいほど簡単な作業でjigは作れてしまう。

どうしてもこの手の工作が苦手だという人は、オークションサイト等で完成品を入手することも可能だが・・・1個\600~\1,000ぐらいするらしいので、その点は納得のゆく人だけ、ね。

最後に完成したjigの使い方。

まずGalaxyS2(SC-02C)の電源を切り、万が一に備えてSIMとSDカードを抜き取り、バッテリーだけが装着された状態にしておく。。

次に電源が完全に切れている状態のSC-02Cに、jigをブスっと挿し込む。
(スクリーンOFFを含め、電源が入っているところに挿すと壊れてしまうので、絶対にやらないように。)

すると、電源ボタンに触れていないのにSC-02Cの電源が勝手に入り、そのままダウンロード(ODIN)モードで起動する。起動が完了したら、すぐにjigを抜き取る。

以上でミッションコンプリート。ODIN画面上部に、

CUSTOM BINARY DOWNLOAD: NO
CURRENT BINARY: SAMSUNG OFFICIAL


の表示が確認できれば、ROM焼き履歴はリセット済みということである。
この後、再起動させてみたのが下の写真。

ちょっとブレてしまっているが、ビックリマークは見事に消えている。
これでもう、目障りな黄色にイラっとさせられることもなければ、人前でリブートかけた時に変な顔をされる心配もない。